自然観察大学ブログ

ウリハムシの円い食痕 -トレンチ行動-

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カラスウリの葉の円い食痕。ウリハムシの仲間の仕業だということは知っていたのだが…
これを “トレンチ行動” と言うのだと、先日、自然観察大学生のN村さんから、教えていただいた。(トレンチは溝、堀の意。トレンチコートは溝のある外套ということ)
ネットで調べると、ウリ類には苦味や粘性の成分があり、ウリハムシやクロウリハムシははじめに葉を円形にかじってこの液を遮断してから食べる、と掲載されていた。これは面白い!

さっそく見て確認しよう

これは観てみなければと、さっそく近くの河原のアレチウリを探してみた。
この時は10月初旬。少し遅いものの、まだいるはずだ。
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いた! このウリハムシ君は葉縁を利用し、効率よく半円形にかじってトレンチしている。
右隣にもさっきかじったらしいトレンチがある。二食分を用意し、まとめて食べる作戦だろう。
太目の葉脈を避けているところを見ると、あごの力は弱そう。
かじっている間にも触角をいそがしそうに動かしていた。警戒心が強いのか、近づきすぎると、驚いてかじるのをやめてしまう。気をつけねば…

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傷をつけ終わると、葉裏にまわって、乾くまでちょいと一服。
調理の仕込みを終えて、熟成を待つ心境だろう。
アレチウリの汁液は苦いのか、それとも粘性が強いのか… 触って確かめたいが、そうはいかない。

しばらくして、やっと食べはじめた。
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自分で料理した食事は格別なのだろう。
いくぶん警戒が緩んだような気がして、さらに口元をアップで撮ろうとして大失敗。
近づいた私の大きな顔に驚き、飛び去ってしまったのだ。残念。

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仕方がないので傷跡のアップ。
私も残念だったが、ウリハムシ君はもっと悔しいだろう。どこかでうらめしそうに見ているのかもしれない。

再チャレンジの時間がなかったので、ウリハムシとアレチウリの葉を採集して帰ったのだが、飼育状態でははじめからむしゃむしゃ食べてしまい、トレンチ行動は認められなかった。
しまらない結果報告で申し訳ない。また来年挑戦してみたい。

カラスウリは本当に苦いのか?

後日、カラスウリの葉をかじって味を確かめてみたら、苦くもないし、粘性もなかった。
とすると、トレンチ行動の意義も疑わしくなる。私とウリハムシの味覚が異なるということなのだろうか? 
さらにネットで調べると、トレンチ行動には異論もあるようだ。
どなたか真相についてご教示いただければ幸いです。

2011年10月26日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2011-10-26 19:58 | 昆虫など | Comments(1)
Commented by N村(自然観察大学生) at 2011-10-26 20:58 x
N村です.相変わらずの素敵な写真に見とれてしまいました.

トレンチ行動の観察,すごく興味深いです.
ちぎった葉っぱだと全体的に弱くなるので,トレンチせずとも食べやすくなるんでしょうか.
「観察」はやはりおもしろいです.

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