自然観察大学ブログ

中山道和田宿にて-2

清流のカゲロウ

流れの速い沢の石を拾い上げると、さっそくキッカイな昆虫がいた。
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全身が平たく、石の裏に貼りつくようにしがみついている。
長い尾が悪魔的で、一見して不気味な姿だが、よく観ると進化した合理的な姿であることがうかがえる。流線型の体としっかりした脚で水流に耐えるのだろう。
じっとしているかと思うと、ときどきササッと動く。意外に敏捷で運動能力も高そうだ。

水の反射で姿がよく写らないので、乾いた石に移動していただいた。
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腹部の両側にあるのは気管鰓(きかんさい)と言う鰓(えら)で、これによって水中で呼吸する。
小さな翅は不完全変態の翅芽(しが)であろう。
後で調べると “ヒラタカゲロウ” の仲間の幼虫らしいことが分かった。
参考にしたのは 『原色川虫図鑑』(丸山博紀,高井幹夫、全農教)。http://www.zennokyo.co.jp/book/musi/kwms.html 
いい本です。(宣伝みたいですみません)

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ヒラタカゲロウの顔(?)。間の離れた眼とナマズのような短いヒゲは愛嬌たっぷり。
しかし、口が見当たらない。どこにあるのか?
丁重にお願いして、裏返しになっていただいたら…
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あった。
何となくトンボのヤゴの口器に似て、捕獲仮面のようなつくりである。
カゲロウの仲間(カゲロウ目)は、分類学的にはトンボ目とともに原始的な昆虫とされる。原始的と言いながら、高度に進化・発展した姿をしているところも、トンボと同じだ。
捕獲仮面かどうかなどもっと詳しく観たかったが、元気がなくなってきたので中止。
元に戻して上から水をかけてやると、うれしそうに気管鰓をひらひらと動かしていた。

参考:捕獲仮面については、全農教/話のたねのテーブル http://www.zennokyo.co.jp/table/index_table.html から、NO.82 『ヤゴの捕獲仮面』 まだ見てない方はぜひどうぞ。

ヒルにご用心

石の裏には、何かの卵のような物があった。
突っついてみると、やはり両生類の卵のような感触だが、少し固め。
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これが、前述のヒラタカゲロウを撮っている間に動き出した。
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にゅうっ とツノのようなものを出したかと思うと、それがどんどん長く伸びる。
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ヒルだ。よくもまあ、これだけ長く伸びるものだ。
はじめの丸い形は冷たい水中で縮こまっていたものだろうか。
動き始めると、丸くなったり伸びたりしながらシャクトリ状に歩く。頭と尻に吸盤のようなものがあるらしい。

ヒルは格別危険なことはないと思うが、知らない間にゴム長の中などに多数侵入し、とり着いて吸血されてしまう。川虫探しでは注意しよう。

2011年5月11日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2011-05-11 12:38 | 昆虫など | Comments(0)

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