自然観察大学ブログ

中山道和田宿にて-1

5月はじめ、長野県の長和町、旧中山道和田宿での話である。

和田宿の本陣跡から少し山側に入ると、豊かな清流に出会った。
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人の手で管理されているのだろうが、ワサビとセリ、ミツバが、栽培とは思えないほど風景と調和して育っている。
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ワサビは花をつけ、健康的でいかにもおいしそう。
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ところどころにネコノメソウもあった。拡大すると、種子の粒が見える。形状から種子を雨滴散布することがうかがえる。

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流れの傍らでは、イヌナズナやカキドオシ、ヒメオドリコソウ、タンポポが一面に広がっていた。
イヌナズナは首都近郊ではあまり見かけないが、長和町に限らず長野県ではナズナにも匹敵するほど多い。
頻繁に人手の加わる耕起あとの畑地ではナズナ、果樹園の下や草はらなどではイヌナズナと住み分けているように見える。

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さらに流れをさかのぼる。このあたりの新緑はまだ先になりそう。
水は手が切れるほど冷たい。
この水流で観た水生昆虫について、次回紹介させていただく。

ところで…
自然に恵まれるのは良いことばかりではない。この町もシカやイノシシの害に悩まされているのだ。
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いたるところに獣除けフェンスが設置され、痛々しい光景を見せている。

そういえば、昨年見た棚田で著名な滋賀県のある集落では、さらに厳重だった。
山林との境界すべてを高さ2mほどもあるがっちりしたフェンスで囲み、山を囲むというよりは集落全体を囲むフェンスとなっている。
このために何億円もの予算を費やしているということであった。
境界を越える車は、金属製の扉を開けるのだが “通過後には必ず扉を閉めること” と地元の方に注意された。
自然と人間との共存は、現実には簡単なことではない。

余談ですが…
旧和田村(現在は合併して長和町:ながわまち)は林業の町でもあり、国道にかかる立派な木道歩道橋に驚かされる。
和田宿を知ったのは、一昨年長和町立和田中学校を撮らせていただいたのがきっかけだ。
校庭の雑草』(岩瀬徹,川名興,飯島和子、全農教)http://www.zennokyo.co.jp/book/kote/zas_0.html の巻頭で、雑草のある素晴らしい豊かな校庭を掲載させていただいている。
もちろん校舎も歴史と風格のある建物で、隣接する和田小学校も木造で新築されたモダンな校舎だ。

2011年5月10日、報告:自然観察大学 事務局O
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by sizenkansatu | 2011-05-10 16:17 | 植物 | Comments(1)
Commented by ミルフイユ at 2011-05-11 23:38 x
千葉から群馬に越してきましたが、イヌナズナは千葉市では1回しか見たことがありませんでしたが、群馬では至る処にありますね。
そして確かに耕される所にはあまり見ません。ナズナの方は種(の数)が強力だからではないでしょうか。
首都圏にあまりないのは何故でしょうね。

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