自然観察大学ブログ

秋葉原で “ツタ” を観察

秋葉原の事務所の近くに、ツタに覆われた建物がある。
d0163696_1974449.jpg
2軒の建物をまたいで、壁面にツタが広がる。建替えの予定でもあるのか、どちらも空き家らしい。
ツタは南側では壁面いっぱいに広がっているが、ほかの面にはあまり伸びていかないようだ。
普通は鮮やかな紅葉を見せてくれるものだが、ここではだいぶ落葉してしまったようだ。
d0163696_1994946.jpg
ブドウに似た果実もすでにかなり落果している。このツタは毎年多量の果実をつけ、路面いっぱいに散らす。鳥が食べてもよさそうなのだが、人通りが激しいので寄り付かないのだろうか。
d0163696_1911587.jpg
2軒の間の薄暗いところで根元を見つけた。太いものは直径が500円玉くらいになっている。

落葉する一方で、まだ伸長を続けている部分もある。
壁面にはりつくようすを観てみよう。新しく伸びた茎から付着器を出す。先端は球状。
d0163696_19122745.jpg
球体は変形して吸盤のようになり、壁面にはりつく。
d0163696_1915087.jpg
カエルの手のようだ。こうして観ると、必死にしがみつき、はりつく姿が健気でもある。
もちろんこの吸盤は手ではないと思うが、付着根(ふちゃくこん)なのだろうか。根には見えないが…

ツタは“ナツヅタ”とも言われ、ブドウ科に属する。総称として蔦(つた)と用いられるので、ナツヅタと表現したほうが間違いがなさそうだ。

別種の“キヅタ”は山林などで樹木の幹にはりついて伸びる姿をよく観る。こちらはウコギ科の植物。
キヅタの付着根は、岩瀬学長らの著書『写真で見る植物用語』(全農教)で紹介されている。
d0163696_19175778.jpg
こちらはナツヅタとはかなり印象が異なり、いかにもがっちりと着生した感じだ。付着するだけなので養分を吸収するわけではないが、はりつかれた樹木はかわいそうだ。

2010年11月5日、報告:事務局O
[PR]



by sizenkansatu | 2010-11-05 19:18 | 植物 | Comments(1)
Commented by りりねこ at 2010-11-09 09:37 x
このブログに訪問するようになって、知ったのは、「写真の力」。
肉眼では見落としていた、見えていなかったことをクローズアップして鮮やかに目の前に見せてくれて、発見や驚きに満ちています。
ちいさな昆虫たちのクローズアップには、見えてなかった姿、知らなかったことにいつも驚かされるのですけれど、植物も、知らなかった不思議なことがいっぱいです!

植物、虫、鳥など自然を楽しむ  ★写真の無断転載はお断りいたします★
by sizenkansatu
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

最新の記事

漆掻きを体験
at 2017-10-06 12:56
ラクウショウとメタセコイアを..
at 2017-08-30 17:09
マダニの観察
at 2017-08-22 19:24
エゴヒゲナガゾウムシの成虫が..
at 2017-07-21 20:21
メタセコイアの花から実
at 2017-05-24 21:16

最新のコメント

> チョコさん コメン..
by sizenkansatu at 12:44
こんな感じの本が欲しかっ..
by チョコ at 14:10
鈴木裕子さん、コメントあ..
by sizenkansatu at 15:19
日経新聞で冬の雑草の記事..
by 鈴木裕子 at 19:35
アレチヌスビトハギ 最悪..
by EVIS at 15:16

検索

ブログジャンル

画像一覧