自然観察大学ブログ

ハンミョウとアリとマーガリン

ハンミョウがアリを食べるところを撮影した。
ハンミョウの運動能力がすごいことはコハンミョウと同じだ。野外で撮ることは難しいのでポリ容器内に砂を敷きセットした。

狩猟の名人
意外なことにハンミョウの狩猟は、運動能力を生かして追い掛け回すものではない。無駄のない動きに驚いた。
まずアリが近くに来るまで不動の姿勢で待つ。
獲物を視界にとらえ、射程内に入ると、迅速かつ的確に捕らえる。射程距離は4、5センチ程度か。
ススッと滑らかに移動し、狙いを外すことなく大あごで挟む。
一連の動きは武道の達人のようである。“ハエを箸で挟む宮本武蔵” と例えるとわかりやすいだろうか。アリが、まるで止まっているように見えるのだ。
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私のカメラはとうてい追いつけず、写真は捕らえた直後のものである。しかも若干ピントがずれているが、ご容赦いただきたい。
捕らえた獲物は咀嚼してつぶし、体液を吸収するらしい。咀嚼は比較的長時間にわたり、大あごをゆっくりと開閉する。
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ハンミョウの口器は見るからに複雑で私にはよくわからないが、獲物を保持する部分と捕らえる部分が別にあるようだ。目の前の獲物を複数捕らえておいて、あとでゆっくり咀嚼するものと考えられる。先の報告で書いたが、このときは目の前であっという間に4頭のアリを捕らえたのだ。この間に咀嚼する時間はない。

マーガリンがお好き
もうひとつ驚いたことがある。ハンミョウはマーガリンを好むのだ。
マーガリンはアリがポリ容器を登って外に出ないようにと塗っておいたのだが、なんとハンミョウがこのマーガリンを夢中で舐めるのだ。
d0163696_19173467.jpg
容器壁面のマーガリンの存在を知ってしまったハンミョウは、這いつくばって口を押し付けるように貪欲に舐める。このときばかりは自慢の大あごが邪魔になるらしい。
幼虫はどうなのだろうか。マーガリンで育つとメタボなハンミョウになってしまうのだろうか。マーガリンはこのところ健康面で色々と言われているのでバターやマヨネーズ、ケチャップはどうだろうか。想像は際限ないが、やめておこう。
興味を持つのはたいせつですが、もてあそんではいけません。生物はみな同志です。

参考:このブログの以下の記事を見ていただくと、より深い(?)ところに進めます。
“安土城とハンミョウ”(8/19) http://sizenkan.exblog.jp/11770382/
“コハンミョウの脚”(7/22) http://sizenkan.exblog.jp/11597474/
2010年8月27日、報告:事務局O
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by sizenkansatu | 2010-08-26 19:21 | 昆虫など | Comments(1)
Commented by けんぞう at 2010-10-21 18:47 x
ハンミョウのマーガリンはビックリ!
この虫のこんな嗜好はおそらくだれも知らないでしょう。理由は何でしょうか?
マーガリンを置いておけばトラップになるかしら?
ぼくの経験ではハンミョウ類はおしなべてよく飛びます。人の前へ前へと飛んでミチオシエと呼ばれるゆえんです。このためなかなか撮影も難しく、ぼくは何枚も撮ったのにロクな写真がありません。

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