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自然観察大学ブログ

十二天の森(2)

ホソミオツネントンボ
十二天の森では、ほどよく整備された小道の、いたるところに湿地がある。そんな中にイトトンボを発見。撮りたいと狙っていたホソミオツネントンボらしい。近づくとトンボは逃げるが、静かにしているとまた同じ小枝に戻ってくる。這いつくばってさらにソロリ近づくと、またトンボは飛び立つ。ダルマサンガコロンダごっこ状態だ。
私の顔にはやたらにコバエがまとわりついてくるが、追い払うこともできない。まばたきすると瞼ではさんでしまうほどたくさんいる。泥とコバエの中でダルマサンガコロンダを続けていると、やっとベストな位置にトンボが止まった。ファインダーを覗くとなんとコバエを捕らえている。食べている間は飛び立たないので落ち着いて撮影できた。
十二天の森(2)_d0163696_2042152.jpg

いま考えるとこの一連のできごとは、トンボを狙う私、私を目当てに集まったコバエ、コバエを捕らえるトンボの三者による共同作業であった。
ちなみにホソミオツネントンボのことを調べると、トンボ類には珍しく成虫で越冬し、越冬時期は冬らしい地味な色、春には春らしい写真のような色に変身するという。
十二天の森(2)_d0163696_20592.jpg

余談だが、翌日(5/2)少し標高の高い岡谷市で、同じホソミオツネントンボを見たが、これは越冬型だった。
(ホソミオツネントンボは山崎秀雄先生に同定いただきました)

名前の由来
“十二天の森”という名称の由来はよくわからないらしく、現地に用意された案内書には『神仏的な解釈がある一方、広さが12町歩あるなど諸説あり確かなことはわかりません。』『薬師如来があり毘沙門天、帝釈天など十二天の神々が守護していたためとも』とあった。私がはじめに名前に惹かれたのも “十二神将の石像があるのか”と考えたからであった。
ところが後日、おどろいたことに会社の先輩の実家がこの森のすぐ近くで、子供のころはいつも十二天の森で遊んでいた、ということが判明した。彼によると『十二天だけでなく十三天とか十四天とかもあった。木曾駒に向かって登っていくと数が大きくなる。ただの地番じゃないか。』ということである。
最後になりましたが、森の入り口には行き届いた気持ちのよいトイレが用意されていました。管理されている方に感謝しつつ、4-5時間の滞在の間に何度も利用させていただきました。ありがとうございました。

十二天の森の問合せ先:駒ヶ根市生涯学習課/電話0265-83-2111

以上5月17日、報告:事務局O



by sizenkansatu | 2010-05-17 20:13 | 昆虫など | Comments(1)
Commented by りりねこ at 2010-07-24 11:43 x
春夏の衣のホソミオツネントンボ、クリックしてアップにしたら、お食事中の様子が見えました。
透き通った翅をきっちりたたんで、シュッとした身体を軽々と空中に止め、枝先に留まる姿、すてきに見えます。
その色は、まるで、上等なトルコ石!
ターコイズの色は、疲れた心を青空に戻して、浄化する、ヒーリング効果があるそうです。
私も出会いたいな。


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